2007年8月 9日 (木)

河童のクゥと夏休み

原恵一監督作品。クレしんの大人帝国や戦国の監督だと言えば分かる人も多いだろう。

今朝起きた時、天気ええ!どっか行きてぇ!そうだ今日は水曜日(映画千円)! ということで、元々原恵一というだけで鑑賞確定していたこの作品を観に一人でスタコラスタコラと電車に乗って小さな映画館へ。
とあるシーンで涙腺決壊。危うくしゃくりあげそうになる程の感情の波を抑えつつ、しかしどこかで「原恵一は押井のように縛りがあった方が面白い作品を作る人なのかもしれんな」なんてことも思ったり思わなかったり。

観ようか観まいか悩んでいる人に一言いうと、

小さな子供には辛いかも。

ということ。上映時間が138分という点からして、実際のメインターゲットは子供を連れて来た大人なんじゃなかろうか。クレしんの時と同じように。
だが、小さな子供以外の子供にはおススメです。他者を傷つける人間がいかに醜いか、是非観て欲しいくらいです。

(以下多少内容に触れる。全く情報を得ずに観たい人は回避してください)

有難いことに私が観た時の上映の回は小さな子供が何人もいたにも関らず、誰一人ムズがらず最後まで静かにしていてくれていたが、これは飽きちゃう子がいてもしょうがないような気がする。
物語を丁寧に作りすぎていて若干テンポが悪い。主人公の少年や妹の行動や態度はとても身近に感じられ演出も良い、人間の残酷さを異常にリアルに執拗に描いているのも良いが(大人にとっては色々感じることもあろうから良いが、という意味)、私の涙腺を崩壊させたシーンなんかは、小さい子が観るとどーなんだろ。うーん。

本当に、小さい子供を連れて行く時は一応「ムズがるかも」という覚悟が必要。だって実際上映時間長いし。その他にも人間そものもを酷くストレートに出してくる作品なので、親御さんの教育方針によって評価が割れると思われます。
もうひとつ。少し残酷なシーンがあります。小さな子供だと怯えてしまう可能性があるかもしれないので、注意してください。

個人的な感想では、人間の醜さ(というよりも人間そのもの)をリアルに描いている点は原恵一の描きたかった部分だろうから、それは良い。だがやはりテンポが少し悪い。少しどころじゃなく悪いかもしれない。良い部分と悪い部分がハッキリしていたな。

それから、声優使えよ。全体的に声当ててる人のレベルが低くてそこが嫌だった。

以下ネタバレ感想

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2007年5月 4日 (金)

スパイダーマン3観たど

昨日見てきた。今日はアニマックスでよーーーやく放映した攻殻の新しいの見た。攻殻の感想は明日。今日はスパイダーマン3の感想。まず最初に。

私は面白かった。

かなーーり賛否両論みたいだが、私は大変面白かった。本当に。
以下ネタバレ。

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2007年4月14日 (土)

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦

とてつもなく有名な作品だしテレビでも放映されたことがあるので皆見ているだろうと勝手に思っていたのだが、案外見ていない人も多いらしいことが判明したので、突然ですがここでお薦めすることにしました。

クレしんに興味がなくても、「クレしん映画で凄いのがある」という話を小耳に挟んだ人は多かろうと思います。その「凄いの」とは、確実に邦画史に名を残す(アニメ映画史上ではなく邦画史上です)ことになるだろう、いやもう既に名を残している「オトナ帝国」とこの「戦国」なのですが、これまた両方本当に凄い作品です。

まずオトナ帝国ですが、wikiから抜粋すると「雑誌映画秘宝が毎年選定している映画ベスト10では2001年度に、アニメーション枠ではなくすべての洋・邦画を含めた中で1位に輝いており、同誌ベスト10で1位になった邦画は、2006年現在、本作のみである」こんな感じです。子供を映画館に連れて行っただけのはずのお父さん連中が号泣したとかいう話が有名ですね。
で、オトナ帝国でアニメ映画、クレしんを馬鹿にしていた人に延髄キック&ジャーマンスープレックス的衝撃を受けさせた次にこの戦国です。
子供に見せたくないアニメとして有名なクレしんが、様々な賞を受賞したこと、特に文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞を受賞したことで話題を呼びました。

本当に、脚本(特に凄まじい)、作画、ギャグ、音楽、時代考証(極端に凄まじい)、全てが凄まじいです。ネタバレすると面白くないのでこの作品はまっさらな状態で見て欲しいです。ってことで私も話の筋すら書きません。

でも少しだけ書くと、本当に時代考証が大変なことになっています。大河ドラマなんて目じゃないです。話好きな歴史好きと一緒に見ると、恐らく最初の合戦シーンで勝手に解説始めます。黙っとれんのです。竹束と槍叩いてるシーンでもうメロメロになるはずです。
投石、法螺貝や太鼓、母衣なども出てきます。歴史大好きお爺ちゃんと見ても楽しいはず。

で、その時代考証もさることながら内容ですが。

本当に凄まじい名作です!!!

もう必見!!!としか言えないです。

ただ、全ての人にお薦めなわけではないのです。ラストにあることが起こるのですが、それが結構賛否両論でして。簡単に言うとこの作品、

村樫さん的には150点なんですが、Dさん的にはマイナス150点の作品なのです。

でも必見!!!としか言えないです私は。機会があれば是が非でも観て欲しいです。

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2006年6月 5日 (月)

ポセイドン

ポセイドン・アドベンチャーという映画のリメイクらしいが、私は何も知らずどんな内容なのかも分からず観た。そのおかげで純粋に楽しめた。エミー・ロッサムかわええし。

内容はない。気持ち良いくらいない。すっきりとない。だからもう迫力を楽しむだけだと割り切れるのでそこが良かったっぽい。1800円出すの映画じゃないけど、千円で迫力を楽しみハラハラドキドキする、と決めると良いんじゃないか。テレビで観る映画じゃないことは確かなので、観たい人は映画館へ。
関係ないけど映画の前の予告でやってたリメイク版日本沈没のCGのショボさはたまらない。

以下ネタバレ感想。

地図を殺したことが気になって気になってしょうがない。私は最後まで「地図の呪いで子供以外は全員死ぬに違いないのである」なんて思ってた。特にあの爺さんは、こいつは死体の地図くんに足を引っ張られて死ぬのに違いないのだよ、と最後まで予想していた。
なんだったんだろうか地図くんの死は。確かにあそこから皆の気持ちが纏まったように見えたが、最後までエレナとの繋がりを爺さんは知らなかったわけだし、なんか心に引っ掛かりを覚える。

エレナが急にギャーギャー騒ぎ出したのは、閉所恐怖症だからだろうか。あの辺も謎だった。というかエレナの死の原因もちょっと分かり難かった。クリスの足はいつの間に治ったんだろう。かなり元気に見えたけど。ラッキーなんとかって言ってる飲んだクレが急に豹変するシーンは、あまりにも「フラグたてたよ!」って感じで笑った。
全員服を着た状態…どころか靴まで履いているのが凄い。靴を履いて泳ぐことはとても大変なことだ。凄いな。体力あるな。役者大変だっただろうな、と感心した。

突っ込みどころがやたらと多いけど、それはこういう映画だとしょうがないと思うし、テンポが良いのでそういう点もイライラせずに「フラグたったー」と楽しめた。

ただ、最大の見せ場のひとつである初っ端のポセイドンの俯瞰シーンが!!
なんか映像ちょっと乱れてたよ? なんかね、ボヤけてた。ギザギザギザってなってる箇所なんかもあったんだ。映画館が悪いのかフィルム(今はフィルムじゃないんだっけ?分からんけど)が悪いのか知らんけど、そこは本当に惜しかった。凄いシーンだったから感動したのになぁ。

でも面白かったよ。うわーい!ハラハラドキドキ、手に汗握り、はいおしまい。って感じで。

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2006年3月19日 (日)

ナルニア国物語 ライオンと魔女

観て来た。結構面白かった。

ライオン目当てで行ったのだが、魔女がカッコ良くてたまらんかった。

以下ネタバレ感想。

アスランが想像と違った。もっとこうなんというか、機嫌の悪いジジィみたいなのを想像していたんだが、やたら泣きそうな表情とか物分りの良い口調とか、まぁとにかくCMから想像していたライオンのキャラとは違っていた。いや別に嫌いじゃないけど。

チーターとかサイとか色々動物が出てたけど、よく分からんかったなぁ。それはちょっと残念。色んな種族とか動物とかの仕草や表情を、ワンカットだけでも良いから見たかったなと思う。あまりにも「その他いろいろ」って感じだったやん?

4兄妹は…地味だった! こう、華がないと言うか。地味で平凡な兄妹として描かれているようなのでそれはしょうがないのかもしれんけど、やけに地味でスクリーンに映えんもんで、王様になる人の割にはオーラが足りんかったかもしれん。でもそれが気になっただけで、ピーターは素直に好きだった。ルーシも好き。次男は最初はマジでムカツク嫌な奴だったけど、最後の方は良かったー。その変化を演技出来るってのは凄いと思う。長女は可愛そうなくらいイマイチだった。面白味もなかったし活躍もせーへんかったし。

アスラン側の…なんていう人だ?あの副隊長みたいな人。あの人も良かったな。腕の筋肉にうっとりしてしまった。

で、魔女。最初、指輪の人(ケイトさん。私が舞台嵐認定した人)か?と思ったんだけど、違うんだね。まぁ本当にカッケー!かった。杖をグルングルン回すところも、マトリックスのようにグイ!と反るところも、対ピーター戦も、全部カッコ良かったー! 素晴らしかった。

全体的によく纏まっているとは思った。ただ、纏まりすぎなんかもしれんへんとも思った。あと、画面が暗すぎて目が悪くなりそうだと何度も思った。

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2006年3月10日 (金)

Zガンダム―星の鼓動は愛―

観に行きましたZガンダム星の鼓動は愛。その感想の前に、映画の前の予告で流れてたゲド戦記について。

ゲド戦記の予告、ちょっと前の宮崎駿作品みたいな感じだった。ゲド戦記は息子が監督してるけど、やっぱ血かね。それともスタッフの力なのかな。今までアニメ業界にいなかった人間(しかも駿の息子)を監督に抜擢ってところからして、激しく嫌悪感を抱いた私だけれど、この予告は結構良かった。音楽も好きな感じだった。それにしても宮崎駿は、何十年も前からあれだけやりたがっていたゲド戦記を、なんで息子にやらせるんだろうね。

さてZ感想。ネタバレあるけど隠しません。

以下感想

正直、何をしているのか良く分からないシーンが多すぎた。去年の末にDVDを借りてきてZは全部見直したにも関わらず、話についていくのが難しい。エゥーゴの面々がミネバに拝謁するシーンから始まるのだが、その後シロッコがアクシズに来て、その後ハマーンがジャミトフに会って、もう一回ジャミトフに会って「青酸ガスの用意がどーのこーの」と、かなり素敵でイカしてる嫌味を言われて、ハマーン様も笑っていて、そん時にシロッコがジャミトフ殺して。

まぁ三つ巴なのでクチャクチャになるのはしょうがないけど、クチャクチャすぎて上手く入り込めなかった。Zはカッケーし百式もカッケーし、キュベレイはミネバ様(声が気になった)が「キュベレイだ!」と言うくらいカッケーし、まぁ良いんだけどさ。

いや正直、「3部は後半ほとんど新画」って噂を結構信じてて、というかそれくらいやらないと映画化する意味ないだろうし、んでもって新画で作りなおすならシナリオも手を加えてくるだろうし、カミーユが崩壊しないラストならばそれなりに、なんというかその土台から変えてくるのかもしれないな、という、非常に一方的な予想と期待をしていたわけなんだ。

それがビックリ、新画は確かに多かったけれど、やってることはやっぱりただの総集編。2部の時と変わんない。総集編だから勿論人がばったばったと死んでいく。皆殺しの富野、そのまんま。

うーん。1部と2部はネチネチと何日かかけて感想書いたけど、今回はあまり書く気にならんなぁ。

そうやなぁ。良かったのはエマとヘンケンさんの新画かな。とても「所帯じみた」描かれ方をしてましたな。わざとだろうけど、良い親密さでした。それと、やっぱりラストだ。カミーユが動くシーンなんかは「正直、カミーユ崩壊ラストの方が好きかもしれん」とか思ってたが、アーガマのクルーがからかいながら実況し、その後「生々しくエロティックに抱き締め合いながら」漂うシーンを見て、初めて「ああ、これは良いな」と思えました。あそこは良かった。本当に。生きることって、ああいうことだよな。生々しいこと。

今回随分と台詞が変更されていたような気がするけど、一番嫌だったのはジェリドの最期だった。「カミーユ!お前は俺の!」がなかったから。ついでに帰って来てからDさんと映画の話をしていたら、「ジェリドって一体何だったんだ?」と言われた。ジェリド、憐れだがまさにそんな感じだったな。

あ、書くの忘れるところだった。テレビ版ではラストでボロボロになった百式(コックピットが空)が映り漂っていくのだが、映画ではそれがなかった。ちょっと悲しかった。でもパンフレットのこれ、この豆粒みたいな人ってシャアじゃないの?じゃないの?

あんまり(私にしては)熱くない感想だけどこれで終わり。如何せん尺が短すぎたと思う。

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2006年2月20日 (月)

フライトプラン

日曜日に観に行ったフライトプラン

感想は普通。というか微妙。

この映画が描きたかったことは、母親の強さじゃなくて、サスペンスでもなくて、

あかの他人

だったんだろうと思った。あかの他人とは、どういうものなのかってこと。

張りっぱなし適当伏線が多かったが、とりあえず主人公はあのアラブ人に謝れ。

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2006年1月17日 (火)

男たちの大和

日曜日に観に行って来た男たちの大和。私的には全く観る気はなかったのだが、珍しくDさんが観たい観たいと言うので観た。

個人的には駄目だった。以下感想、上映中でネタバレ含むので隠す。

私は元々戦争映画、特に邦画の戦争映画について胸に一物あるので、非常に冷めた目でというよりもむしろ斜め横から観る。しかし、だからどーだということではなく、この作品はあまり面白くなかった。

まず最初に言いたいことは、大和の巨大さを描ききれてない。CG技術とか予算の問題じゃなくてカメラアングルと見せるセンスの問題だと思う。だから最初のインパクトに欠けた。その他のシーンでもあまりピンとくる映像がなかったので、演出の人と監督の人は私と気があわないようだ。

中村獅童は普通に良かった。特に最初の「上官に逆ギレ」に関してはもう笑えてしょうがなかった。皆シーンとして観ている中懸命に声を殺していたが「ブハッ・・ブククク・・・・ブフフ」と笑い声が漏れてしまった。いやだって「骨に当たったぞーッ!」って。あそこは良かったなぁ。

あと、賭場でのヒトコマの「帰ってこれるが丁」で皆が丁と賭けている中、一人で半(しかも言いだしっぺ)も良かったな。

個人的に良かったシーンはこの二点だけ。その他は印象に残ってない。

とにかく泣かそう泣かそう泣かそう泣かそうと懸命に作ったようだが、そういうことに一生懸命になって欲しくない。本当に勘弁して欲しかった。

その他、作品に関してはこれといって書くことはない。

ただ、映画が終わり皆席を立ち私もノソノソと立ち上がって歩き出した時、一人の老人が席にポツンと座ったまま泣いていた。

私はそれを見て、この映画の一番良かった点を思い出した。この映画は、古典的で捻りもなく「残虐シーンをモリモリ出して戦争への嫌悪感だけを一方的に超頑張って押し付けてくるだけの典型的な反戦映画」っぽいところは凄く薄くて、彼らは何を感じ、どんな想いで大和と共に沈んだのか、という点にだけ焦点を絞っていた。余計な思想は入れなかった。だからあのお爺ちゃんはあんなに泣けたのではないだろうか。

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2005年12月15日 (木)

奇談

諸星大二郎の傑作「生命の木」が映画化されるという情報は以前に小耳に挟んでいたのだが、まさか年内だったとは思っておらず完全にノーチェックだった。で、今日になって気付いて大慌てで調べたら、明後日まで!しかも関東では立川でしかやってない!

行きましたとも。

だって諸星大二郎だよ!(私のHN村樫井諸の諸は諸星大二郎の諸) その諸星の、よりによって生命の木だよ!!

しかも調べてみたら、音楽が川井憲次だよ!!!!そりゃ行きますよ何がなんでも!

2時からだったのでヨロヨロとオデカケしたが、立川の駅を出てからどこに行けば良いのか分からなくて少し迷い、ギリギリになって映画館に入ったら「ここではなく本館です」と言われる。「本館の場所わわわわ分かりません!」と焦って場所を訊いていると、お店の若い男の子が私と一緒に走って本館まで連れて行ってくれた。有難う有難う有難う!

で、奇談の感想。この映画観る人少ないだろうからネタバレしまくるけど隠しはないぞ。気をつけてくれ。

さて、生命の木。ではなく奇談。

何故か超ホラーチックで、観客が6人しかいない映画館で見てるとゾクゾクしてしまった。ビビリの私は今日一人だったし怖かったよ。善次の手のシーンでは私は椅子から5センチくらい浮いたよ。浮いてしまったよ。

んで、何故か諸星の「生命の木」と「天神さま」がどうやらごっちゃになっとるんだが、天神さまの方の脚本が上手く「噛んで」おらず、非常に中途半端。つか、意味ない。善次の死体はあまりにもお粗末で、客が入らなくて困っている遊園地の「幽霊屋敷」に置いてあるデキの悪い蝋人形を彷彿とさせる。俳優もイマイチ。女優もイマイチ。とにかく脚本をどうしてしっかり練らなかったのかが不思議でしょうがない。あれで「練った」と言うのならばハッキリ言って才能がないとしか言いようがない。マジで。生命の木は短編なんだから尺があまりまくるのは分かるが、だからと言って中途半端にするのであれば最初から諸星作品なぞに手を出すな。やるのであれば、諸星ファンもニヤリとしてしまうほどの濃い(言い方を変えると恐ろしくトンデモな)脚本を作って欲しい。だってわざわざ「生命の木」を「奇談」にしたじゃん。だったら思い切った話を作っても良いのだよ。つか、この監督だって諸星大二郎という人がどれほど質の高い神隠し関連の名作を作り出しているか知っているだろうに。その上であえて神隠しという要素を持ってくるのであれば、中途半端なんかにゃしたらアカンて分かるやろうに普通は。プロなんだから。元の話が良いだけに(私が諸星ファンだからという理由もあるが)少し怒りも感じた。

だが誉めることが出来る点もある。まず阿部君の風呂のシーン。じゃくなくて。正直、この「生命の木」を映画化したことが偉い。どう考えてもテレビ放映は非常に厳しいと思われるこの手の話をよくぞ映画化した。そこは偉い。しかも真っ向からキタからね。あと、ラストの丁寧すぎるとも思われる説明的モノローグはしつこかったが、元ネタを知らない人にはあれだけ言ってようやく理解できるくらいなのかな。分かり難い話だもんね。阿部君は何言ってるのか良く分からないし。

あと、諸星作品の中でも名台詞中名台詞

「おらと一緒にぱらいそさいくだ!」

は、正直鳥肌が立った。あそこは良かったよー。

さて、諸星作品は他にも本当にとんでもなく素晴らしい名作がモサモサある。今度は押井守が「祭りは終わった・・永遠に」とか「あんとくさまお許しを!」をやってくれないかなぁ。勿論音楽は川井憲次で!

しかし「世界開始の科の御伝え」のあのビデオは相当キタ。あれはちょっとヤヴァかったよ。怖いとかいう次元じゃないっしょあれ。

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雲の向こう、約束の場所

「雲の向こう、約束の場所」ちょっと前にBSでやってたのを録画して今日見ました。思いっきりネタバレしますので注意してください。

重そうなオープニングから入った上にその直後永訣の朝なんぞ朗読しとるもんだから覚悟はしていたが、やっぱり重かった。「カッコイイから!」云々のくだりは非常に好感が持てたけど基本的にどんより。

だが雰囲気はとても良かった。雰囲気というか、雰囲気を作る映像だな。台詞回しやキャラの動きなんかは普通だったので、風景描写がそりゃもう美しい。少し前の日本の風景が懐かしくて、夕日が美しい。

雰囲気が良いので、多少のことは気にならない・・・多分。中学生2人が揃って航空力学の天才らしくて飛行機作っちゃうところも気にならないし、突如現れる平行宇宙なんて言葉も気にならないし、ラストにエウーゴみたいなありえない機体を飛ばしたことも気にならない。気にならない、多分。多分だけど。

で、物語は進んでいき、結局一途な少女の願いを神様は華麗にシカトして「アタイはアンタにフォーリンラブ」を言えなかったわけだが、泣きながら主人公の手を頬に擦り擦りするシーンは良かった。

が、どうしてもその前の「私がこれから何を失くすのか分かった」のシーンの「強さ」が気になり、色々考えてもう一度冒頭を確かめる。すると確かめて正解。冒頭は大人になった主人公でその側に少女はおらずってことなのね。ふむ。

少女がなくしたものについて暫し考えたが良く分からず。ぱっと思いつくのは、記憶(主人公への想い)・約束の場所・それから彼女がいた宇宙。もしかして彼女は死んでしまったのか?永訣の朝はそれを仄めかしているのか?とも思われたが、それでは「おかえり」の意味がなくなるので、生きているような気がする。記憶(想い)・約束の場所・彼女がいた宇宙を失くした。ああ、やっぱ分からん。共通する点は主人公だな。彼女がいた宇宙(夢の世界)で彼と彼女は特別な繋がりを得ていたのだから、その繋がりを失った。のかも。

とにかく、村樫不信用金庫的評価は、普通。嫌がらせのように説明を省いている作品だけど、別にこれで良いと思う。難しい話もあるけどこれ、とにかく約束の話だし。

但し平行宇宙などのSF的専門知識をたっぷり持ってる人だったら凄く面白い解釈ができるんだろうなとは思う。

あと、超どーでも良いがステルス爆撃機が浮いていたような気がする。

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